2月1日に当社の創業者である祖父、駒井豊彦が死去いたしました。89歳でした。急性の心筋梗塞でしたが、当日まで寝たきりになる事もなく元気に活動していましたので年齢から考えると天寿を全うしたのではないかと思っております。
生前は故人が皆様に大変お世話になりましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。
私は創業者の孫ですので3代目として事業を継いでおりますが、初代が現役の内に会社に入って直接指導を受けたことはこの上ない大きな財産になったと祖父に深く感謝しています。
２年前に父が先に亡くなり、急遽社長に就任しました。最初はプレッシャーに押し潰されそうになりましたが、初代と２代目がしっかりと会社の基礎を造ってくれていたので今の所はなんとか経営できている状況です。２代目の父には工場と管理体制の整った組織を遺してもらいました。最初からある程度できあがった状態から経営をさせてもらえることについて父に本当に深く感謝しています。
一方で初代の祖父は組織づくりに関しては２代目の父に任せっきりでしたが、営業で新規開拓する能力は秀逸でした。ただ戦前生まれということもありましたが、歯に衣を着せぬ発言で何人もの優秀な社員が辞めていき、父から何度も愚痴を聞かされたのを覚えてます。
経営者として組織造り、人材育成については難があったようですが創業者として何もないところから会社を興したことに違いはないと思っています。誰もいないところから営業でお客を見つけ、自ら仕入先に供給をお願いする。さらに荷造り、伝票記帳まで一人でこなしてきたことに頭がさがります。（祖母は私が手伝ったから商売が回っていたと主張してますが）
ともあれ、創業者が現役の間に新規の営業する術を学ぶことができ、２代目に組織の形を整備してもらった私としては、単に事業を継承するのではなく２人の功績の上に自分なりの形を創り上げて後世に会社を残していかないといけないと強く思っている次第です。
長年ご贔屓にしてくださった得意先様、商品や材料供給でお世話になっている仕入先様、実際に商品を購入して使用してくださっているお客様、その他関わりのある全ての方々に感謝して、これからも一生懸命働いてくれる社員とともに社会に貢献していきたいと思います。それが一番の供養になると信じて頑張りますのでこれからもご厚誼の程よろしくお願い申し上げます。