ホーチミン

10月の終わりにホーチミンに行ってきました。

皆さんもご承知の通り、尖閣諸島の問題があってからリスクヘッジはしておかなければいけないという判断でチャイナプラスワンを探す旅にでることになりました。

まずは地理的に近く親日と言われているベトナムから訪問することにしました。今年、1月には観光でハノイにも行ったのですが、やはり経済の中心で工場がたくさんある南ベトナムの中心のホーチミンを第一ターゲットと考えています。

事前情報では賃金は中国より安いのですが、部品や材料が輸入頼みで中国のように自国内で供給できないとのことでコストメリットはあまりないとのことでした。

ただ工場見学で感じたことはとにかく平均年齢が若いこと。3工場を見学しましたがいずれも平均年齢は25歳くらいでした。工員の動きは中国の方がエネルギッシュな感じがしましたが、北の寒い地域と比べて35度を超える蒸し暑いホーチミンとでは同じ動きは無理かなと感じたのですが、よく見るとスピードがゆっくりな分、丁寧に仕上げをしているのがわかりました。

こちらではコストメリットよりも安定した品質が期待できるのではないかというのが第一印象です。人柄も南国の穏やかな気質が感じられ、中国人のように当社の工場が一番といった自尊心の高い態度がなく、「ウチの工場はこんなのは得意だけど、こういうのは苦手です。」と素直に説明してくれるところが好感を持てました。

実際、ある工場で日本人の現地管理者の方にお話を聞くと中国よりベトナムの人の方がプライドが高くなく素直に聞いてくれるので仕事の管理がしやすいという声も聞かれました。

仕事を軌道に乗せるにはまだ何年かかかるかと思いますが、国家間の摩擦が無いことを抜きにしても、真面目で勤勉かつ細部に丁寧な作業ぶりと表裏ない人柄に大変好感を持てる出張でした。

余談ですが、社会主義の国のせいか入国審査は少し厳しく、短期滞在では不要なのですが、審査官にビザを見せろとい言われ、「ない」というと帰りのチケットを見せろと言われました。若い審査官でしたが指示通りにしないと入国させないぞ、という真剣な表情ですこし怖い感じがしました。ところが帰国は2日後の夜便だったのですが、出国手続きで偶然にも同じ審査官に当たりました。こちらのことは覚えてないだろうなと思いつつパスポートを渡すと、「Oh,before I met you」とにっこり笑いながら英語で話しかけてきました。

「You stay here very short time」2日でもう帰るのかい?という感じの聞き方に「Yes, I stay here only 36hours, so no Visa OK ?」36時間しかいないからビザいらなかったでしょ?と返すと「Ha ha, very short no Visa OK, see you next time」と笑顔で送ってくれました。

この前の怖い顔は真剣に仕事をしていただけで本音は明るく親切な国民性を垣間みることができました。仕事でもプライベートでもまた訪問したい国の一つになりそうです。

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