中国のお正月

早いもので、日本の正月を迎えてもうすぐ1ヶ月が過ぎようとしています。今年は中国での旧暦正月の時期が早くて本日23日となっております。

昨年の大震災の直後は日本への旅行者がめっきり減ったようですが、半年過ぎた当りから徐々に中国人の旅行者の足が戻ってきたそうで今回は史上最多の訪問になるのではないかといわれています。

私の方では先週1週間は香港と上海に出張だったのですが、週末に日本へ帰る便が普段ならあいているところ中国人の日本行き旅行者が多くて殆どの便が満席でした。実際大阪に帰る便がなく、東京経由での帰国となりました。

香港は、中国人にとってもパスポートが必要な海外旅行なので内地の旅行者でにぎわい、同時に街中のあちこちで正月気分を盛り上げようというオブジェが飾られてにぎやかな雰囲気でした。ホテル相場も高くて東京のホテルとほぼ同じ価格でした。

一方で上海はもうすぐお休みという雰囲気はありましたが、目立った飾りも少なくあまり盛大に祝おうという雰囲気は感じられませんでした。私が滞在したエリアが日本人が多い古北エリアということもあり、多数の日本人が帰省していなくなることも影響しているかもしれませんが、香港と対照的な雰囲気でした。ホテルの価格も観光客があまりこないので普段よりも安いくらいでした。

上海では若者同士のチャットでの会話も最近は正月という気分が殆ど無くて日常と変わらないという声が多いようです。

この当りは旅行して出て行く立場の人間が多い上海と、中国人観光客を主要なお客として中国らしさをあえて強調する香港との立場の違いがあるのかもしれません。

振り返ってみると旧正月は韓国でも祝う習慣があり、東アジアでは日本だけが全く文化として残っていない状況ですが今回のように大勢の中国人旅行客を迎えることが毎年の一大イベントで大きなビジネスチャンスであることを考えると日本全体でも旧暦に対する理解を深め、正月セールに負けない春節セールをアピールしていくのがよいのではないでしょうか。なんでも中国に合わせるのがいいというのではなく、明治時代から西欧の方が文明も経済も進んでいた頃は日本は欧化して成功しましたが、今度はアジアが経済の中心に向かおうとしている中でかって日本にも存在した文化である旧暦を尊重する流れは経済的にも文化的にも理と利にかなっているのではないかと感じる今日この頃です。

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