ゴールデンウィークが明けて５月も中旬になりました。暦の上ではもう夏で暑さを感じる時期ですが週末は雨続き、気温も急に下がるので朝夕の上着はまだ手放せないですね。皆様も体調管理にはくれぐれもお気を付けください。
さて、先日の全体会議で外国人従業員にこんな質問をしてみました。「皆さんはなぜ、アメリカ・ヨーロッパではなく日本に来て働くことを選んだのでしょうか？日本のどこが良かったですか？」
突然の質問に５人いるネパール人・ベトナム人の従業員は一瞬とまどった表情をしていましたが、すぐに「日本人の皆さんはとても優しく親切です。」「ルールを守って礼儀正しいです。」「マナーが良く街中がとてもきれいです。」日本の良いところを次々に語ってくれました。
私は嬉しさと同時に少し苦笑いしたくなる気持ちにさせられました。日本人として日本にずっと住んでいると１週間に数回はルールを守らない人、マナーを守らない人を見かけることがあります。ただ、それは海外の人からはとても少ない確率なようです。なので日本人は世界と比較すると平均して礼儀正しく、親切な国民が揃っている国になります。嬉しいと同時に喜んでばかりはいられません。平均が低い場所で競争していると少し礼儀正しいだけでも好感を持ってもらえるわけですが、世界トップクラスの礼儀正しく親切な日本でビジネスをする場合、そういうわけにはいかないということになります。挨拶や敬語などの基本的な礼儀はできて当然で、それ以上のサービスを提供できないと差別化にならないので大変です。
全体会議に参加した日本人社員も会議で外国人従業員の発言を聞いた時は笑顔でしたが、私がその説明をした瞬間、引き締まった表情に変わりました。今日も街中には外国からの観光客がたくさん訪れています。円安で物価が安くなっていることも追い風ですが、世界で最も心地よさを感じる「おもてなし」を求めて来日してくれた方々も多いと思います。世界中の人々から期待される礼儀正しさ、親切さを日本全体でさらに磨きあげ、さらに平均点が上がった日本市場で製品・サービスを競い合う日々がこれからも続きそうです。
終わりのない努力ですが、とてもやりがいのある努力でもあります。これからも従業員とともに世界トップの「おもてなし」の国でお客様に満足していただける製品・サービスを提供できるよう努力してまいります。