先日、高市早苗さんが日本の憲政史上、初めて女性の内閣総理大臣に就任されました。
この歴史的な出来事に、私は一人の国民として、そして中小製造業を営む経営者として、心からの敬意と期待を抱いております。
長く続いた日本の政治の中で、女性が国のトップに立つというのは、決して容易なことではなかったと思います。
高市総理はこれまで経済産業分野、内政・外交両面で豊富な経験を積み、岸田政権時代には「経済安全保障推進法」の成立に深く関わられました。
高市総理の就任を機に著書『日本の経済安全保障〜国家国民を守る黄金律』を拝読しました。この本では、その歩みが具体的に綴られており、読みながら何度も頷かされる箇所がありました。
高市さんは、単に法案を通すことがゴールではなく、その法律に“魂を入れる”ことこそが政治の使命だと語っておられます。
この言葉は、ものづくりの世界にも深く通じるものがあります。
私たち中小製造業者は、図面や仕様書をもとに製品を作りますが、同じ素材・同じ設計であっても、最後に仕上がる製品の良し悪しは「どれだけ魂を込めたか」で大きく変わります。
制度もまた同じで、形だけの法律ではなく、実際に国民生活や企業活動を支える“機能する法律”であってこそ意味があるのだと、読みながら強く共感しました。
この本の中で高市さんは、「国を守るとは、領土だけでなく技術と産業を守ることでもある」と述べています。
特にサプライチェーンの強靭化、重要物資の確保、先端技術の保護といったテーマは、私たち製造業にとっても非常に現実的な課題です。
先日、日本を代表する大手有名企業アサヒグループがランサムウェア攻撃を受け、出荷が全てストップし国内の製造・物流に大きな混乱が生じました。
これらの事例は、私たち企業が“モノ”だけでなく“情報・技術・データ”を槍玉にされうる時代に生きていることを如実に示しています。
この本を読んだことにより私たち中小企業も、単に“価格”だけで取引先、部品や材料を選ぶのではなく、**「安心して取引できる」「信頼できる」ことを中心に据えて判断しないといけない時代に入っているのだと感じるようになりました。
高市さんが政策として掲げた「経済安全保障推進法」は、国としての方向性を示すと同時に、企業が自らの事業継続を考える上での大きな指針にもなります。
本書を通じて感じたのは、「経済安全保障」という言葉は決して政治家や官僚だけのものではなく、「現場の経営者こそが真剣に向き合うべきテーマ」になっているということです。
今回の総理就任は、単なる“初の女性総理”という象徴的な意味にとどまらないと思います。
長年、政治や経済の分野では、まだまだ女性の登用が十分とは言えませんでした。
そうは言っても本人の適正、能力を十分に考慮せず、単純に女性の政治家や管理職の人数を増やせばよいということではありません、選ばれる女性が男性に負けない意欲と能力を持っていなければ女性だから能力が劣っていても抜擢されるというケースがおきて逆差別となってしまいます。
そんな中で、高市総理のように知性と経験を兼ね備えた女性リーダーが誕生したことは、日本社会全体に新しい風を吹き込む出来事だと思います。
企業経営においても、女性の力がますます重要になっています。
弊社でも、製造現場・設計部門・営業職など、あらゆる分野で女性社員が活躍しており、彼女たちの視点が新しい商品や仕組みを生み出す源になっています。
高市総理がこれから日本の経済と社会をどのように導いていくのか、
そしてその姿がどんな勇気と希望を次世代に与えるのか——
私は心から注目し、応援していきたいと思います。
日本は今、少子高齢化・エネルギー・防衛・産業構造転換といった大きな課題に直面しています。
その中で、経済安全保障を軸に「国の力を内側から立て直す」政策を掲げる高市総理の舵取りには、これまでにない期待が寄せられています。
私は一人の経営者として、この流れを自社経営にも活かしていきたいと思います。
製造の現場も政治も、“現実を変える”という意味では同じです。
小さな一歩を積み重ねることでしか、大きな変化は起こせません。
女性総理誕生という歴史の転換点に立ち会えた今、
私たちも新しい視点で時代を見つめ直すべき時が来ています。
企業として、そして社会の一員として、高市総理のリーダーシップが、政治だけでなく企業経営にも新しい価値をもたらすと感じています。
(2)に続きます。