トランプ大統領3

今日のニュースでトランプ大統領が台湾の総統と電話で話したことが大きく取り上げられました。ご承知の通り、中国と台湾は実際には別々の国家という状況なのですが、アメリカも日本も中国との国交正常化のために台湾を表向きは国家として認めずに「台湾は中国の一部」という中国側の主張に同意する姿勢をとっているのが現状でした。

しかし、そんな建前をあっさりと壊してしまうところがトランプ大統領のすごい所です。日本では小泉元総理や安倍総理が靖国神社を参拝すると、中国韓国を刺激するという報道が一斉に流れますが、あくまで内政干渉です。これに対してトランプ大統領の行動は表向き中国に配慮してきた外交政策を一から考え直すというメッセージを送ったに等しいことになります。トランプ大統領は選挙前に言っていた「強いアメリカを取り戻し、中国に遠慮しない」という言葉を一つ実行したことになります。

当選してからのトランプ大統領は、ここまで優等生発言が多かったことで政治、経済政策ともに予想よりまともな事をするのではないかという期待感で株価も好調です。数々の暴言は、選挙に勝つために計算ずくでやっていたのであり、実際にはビジネスで大成功するような人間なので現実を見据えた地に足をつけた政治を行うだろうと皆が思っていた矢先のサプライズ行為でした。

日本では小泉元総理が郵政民営化を実現しました。橋下元大阪市長は大阪都構想を立ち上げ、安倍総理は憲法改正を目指しています。トランプ大統領も恐らく、自分にしかできない歴史に名を残すような政策を実現したいと考えているのではないでしょうか。

また振り返ってみれば、小泉元総理も年金問題が出た時に「人生色々」ですんでしまいました。橋下市長も沖縄基地問題で風俗を推奨する発言をして窮地に陥りましたが、粘り強く発言の意図を説明し続けて沈静化に成功しました。この先、トランプ大統領がどんな失言をしても「トランプ大統領なら仕方ない」で片付いていってしまうかもしれません。

トランプ大統領はまだ就任されていないので、どんな政治を行うかは全くわかりませんが、就任されたら本当にやりたいことを実現するために動くのは間違いないでしょう。「海外製品に多大な関税をかける」「費用負担増をしなければ米軍基地を撤収し、日本には自衛のために核武装することを勧める」果たしてこれらは選挙向けのメッセージに過ぎなかったのでしょうか。それとも本心でやろうとしているのでしょうか。後者でないことを祈るばかりです。

この続きは、来年新大統領が誕生してからまた書きたいと思います。

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